繋げる
この日は終戦から80年。
弊社の創業者で私の祖父も戦争体験者です。当時の過酷で大変だった話をされていたことを小さいながら私はしっかりと聞いてた覚えがあります。戦争に行きたくなくて体に支障がきたすように、一升瓶の醤油が入ったものを一気飲みする人がいたり、逃げて捕まってしまう人がいたり。本当に現実とは思えない生々しい話ばかりでした。私の祖父は戦争に行く時、近所の皆さんに激励を受けて出兵したそうです。食べ物も着る物もなかなか手に入りません。弊社の創業は昭和5年。祖父が出兵し戦禍の中、祖母が祖父に代わって家庭と葬儀屋を守り続けてくれました。祖父の話によると弊社のすぐ近くにも焼夷弾の爆撃があり大きな穴が開いて凄かったそうです。敵の戦闘機が来るとサイレンが鳴り、明かりを一斉に消し、防空壕にみんなして逃げ込んだと言ってました。
言葉には言えない戦争の恐ろしさをたくさん聞かせてくれました。そういった現実の話は私の心に深く刻み込まれ、今でも祖父がしゃべった仕草や内容をはっきりと思い出すことができます。今年の4月足立区では戦没者・東京大空襲犠牲者合同追悼式が行われました。東京都葬祭業協同組合の支部長としてこの80年という時にお手伝いさせて頂くことができ、本当にありがたく思います。戦争の恐ろしさ、厳しさ、二度と起こしてはならない強い思い。風化しないように大人が大切なことを次の世代に上手く繋げていかなくてはならないと思います。